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相談者の相談したい問題
- 定年を前に今後どうすれば良いか迷っている。①現在の会社で再雇用、②他社で再就職、③打診のあった海外勤務の誘いのいずれも一長一短がある。
- ①、②は給与が半分になる。さらに①は今働いている人に元気が無いように見え、②は自分の能力が他社で通用するのか自信がない。
- ③は自分の能力が発揮でき、やりたいと思えるが、実母の年齢のこともあり妻が反対している。
キャリコンから見た相談者の問題
- やりがいのある仕事に就き、働くことがライフロールの大部分を占める自己概念を持っているが、家族との関係、職場内のロールモデル、収入などの状況と不一致の状態にあること。
- 老年への過渡期において統合的にライフプランを考えてることが不足していること。
援助の目標
- 仕事人としてだけでなく、86歳の母親の息子、夫、市民などのライフロールにも目を向けて、今後のライフプランを描けるようになること。
- 老年への過渡期を迎えて、発達課題にも目を向けて、家族、社会とより適応した人生を送れるようになること。
- これらを通じて、定年後の仕事においてよりよい選択ができること。
具体的な方策
- 相談者の仕事への思い、これまでの実績、仕事上で大切にしてきたことなどを傾聴し、関係構築を図る。また母親、配偶者、子ども、地域との関わりなどを話してもらうことで仕事以外のライフロールへの問題意識を確認し、問題把握をすすめつつ相談者の内的自己探査を援助する。
- スーパーやエリクソンの発達課題を紹介しつつ、今後のライフプランをライフロールの視点から検討する。
- 今後の生活にあたっての必要な収入について、相談者および配偶者がどのように考えているのか、およびライフロールとの関係やで相談者があげた3つの選択肢それぞれのメリットとデメリットを挙げてきてもらう。
シュロスバーグの4Sに当てはめると考えやすい出題。相談者のもつ自己概念の偏りが明確なので、対策も考えやすかった。
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