第9回 キャリアコンサルタント JCDA 論述対策

受験前の演習で書いたものを公開します。試験も同じように書いて判定Aをもらったので、この程度で書ければ大丈夫でしょう。もっとも、養成講座を一緒に受けていた仲間で論述が不合格だった人はいないので、よほどのことがない限り大丈夫だとは思いますが。

試験問題はこちら


問1.展開の違いを5つの指定語句を使用して記述

事例Iでは、キャリアコンサルタントの応答が出来事そのものに焦点が当たっていたり、ラポールが構築される前から、指示的に問題解決を試みる内容となっている。これらによってクライエントの反応は状況の説明に終始し、ものの見方や感情が語られず、自己探索が促されず、自己概念の変容は期待できない。一方、事例IIでは、はげましや感情の反映技法により、クライエントは出来事を受け取めと共に経験として語り、CL7で見られるような自問自答によって、積極的に新しいことを提案するという自己概念を意識化させる展開になっている。 


問2.CCの応答が相応しいかどうか、およびその理由 

I-CCt5 相応しくない 

直前でクライエントが話した「やってみないと分からないですよね」との感情を無視して、上司の指摘に従うように指示しているが、クライエントがそれに抵抗を示しているため。 

I-CCt6 相応しくない

再び上司のやり方に慣れることを指示しているが、これによって、クライエントの自己探索を遮断しているため。  

II-CCt6 相応しい

意味の反映技法を用いて効果的にクライエントの「新しいことにチャレンジしたい」自己概念を意識化させ、この後の自己概念の変容や成長に期待ができる応答となっている。

 

問3.CCとして考える相談者の問題 

前の職業である営業部において、培ってきた「新しいことを提案する」自己概念と、現職である人事部にて求められることが一致していないと思われる点です。 


 問4.今後の展開 

クライエントがCL8で語った営業部で培って来たやり方が人事部でも上手くいくと思い込んでいると自己探索をしている点に焦点をあて、クライエントに営業部と人事部で求められる働き方について、それぞれ挙げてもらうようにかかわります。

そして人事部の社員としてふさわしい働き方が出来るように、課長の他にロールモデルとなりそうな先輩社員からのヒアリング、現在の人事部への評価を学ぶなど、適応を支援します。


試験前の勉強会でよく「写経がいい」と言われていましたが、私は写経が大嫌いです。創造的でないというか、生産性が悪いので。問4の書き出しが「クライエントのこれまでの○○を支持します」とか「...コンプリメントします」だと、「考え方が違う」と抵抗したくなります。

事例程度のやりとりを交わした段階で、それが肯定的であれクライエントを評価すると、カウンセラーの基本的態度と離れてしまうように思います。私は、丁寧に傾聴を続けることで、クライエントの自己探索を支援したい。


カウンセラーの基本的態度を学習するのに、おすすめするのが以下の本です。私は国家資格キャリコン試験終了後に読みましたので、キャリコン合格のために必要だとは思いませんが。面白いです。

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