第7回キャリアコンサルタント学科試験 ゆるい解説1

少なめの努力でキャリアコンサルタント学科試験で80点以上で合格を目指すページ。

問1ー正答2

「働き方改革実行計画」はこれ以降、他に出題された実績がないように思います。見たところでページ数が多く、字も小さいので、読み込んでも時間の無駄かと。選択肢の記述の範囲で覚えておけばいいと思います。


問2ー正答4

この問題の記述は頻出テーマなので、最新の労働力調査で、しっかりと知識をつけておきたい。
以下のリンクを参照。2018年の完全失業者は約180万人、就業希望者約330万人。選択肢1と2は、こんなことからいずれも正しいと判断できる(15年と18年で数字の違いがありますが)。
選択肢3は本文P.8の表7で該当するものを合計すると120万人になる。2015年と18年ではそれくらいの誤差はあるかと。
選択肢4は本文のP.11に女性の非労働力人口の仕事を探さなかったことの理由内訳が出ています。


問3-正答2

養成講座での学習や各回の過去問に取り組む中で培うセンスで対応できると思います。選択肢1,3,4は、文末の語句が「必要はない」「すべきである」と、断定的な表現となっているので、その点でも判断しやすいと思います。



問4-正答4

あまりない「適切なものの個数を選択する」形式の問題で少しだけ戸惑いますが、それほど困らないかと思います。直接的な表現がない選択肢もありますが、次の条項が該当すると思います。選択肢1~第7条、2~第5条の2および第10条、3~第3条(強いてあげるなら)、4~第10条の2。

キャリアコンサルタント倫理要綱pdf



問5ー正答3【ややむずかしい】

平成26年に限らず「キャリア・コンサルティング研究会報告書」は出題実績があまりないので、選択肢の記述の範囲で知識をつけておけば良いと思います。この問題は、どの選択肢ももっともらしい内容で、どこが違うのかがわかりにくい問題で難しいと思います。
この資料で「ボリュームゾーン」とされている世代は「バブル期入社世代」であり「ゆとり教育世代」ではないので、選択肢3が不適切ということになります。


問6ー正答1【むずかしい】

出題が多くないパーソンズで、理論の特徴をしっかりと理解していないと、不適切選択肢1を切ることができない非常に難易度の高い問題。
以下のリンクP.14を見ると、選択肢2〜4が「3つの要素」に対応していることがわかります。選択肢1は同じ資料P.52サビカスのキャリア構築理論のライフテーマの記述。
jilpt資料シリーズNo165はかつては出題頻度が高く、過去に試験を受けた人から、あるいは養成講座で一読することを勧められるかもしれません。しかし第8回以降は引用される頻度もだいぶ減り、試験には出題されないテーマにもページ数が割かれているので、読んでも時間の無駄になると思います。


問7ー正答3

養成講座テキストの記載の範囲で覚えておきましょう。選択肢1〜シュロスバーグ、2〜クランボルツの偶然の出来事をキャリアに生かす5つのスキル、4〜ジェラットの意思決定論。


問8ー正答1

これも養成講座テキストの記載の範囲で覚えておきましょう。選択肢2〜シャインのキャリアアンカー、3〜SCCTにおける結果期待、4〜出典元は不明ですが自己効力感の説明として不適切なのは間違いない。


問9ー正答1【むずかしい】

選択肢1がクランボルツのキャリア意思決定に影響を及ぼす4つの要因だと気がつけるくらいに学習を進めていないと、これが不適切と選択するのが難しい問題。クランボルツのこの辺の理論は以下のページがわかりやすく纏まっていると思います。
適切な選択肢である2〜4については、いずれも以下のページの「(3) ホランドの理論」に同様の記述があるので、ここでまとめておきたい。

わが国職業紹介・職業指導の系譜 ―その過去、現在、未来― 第7回 | 職業・雇用関係情報等 | 一般財団法人 日本職業協会

職業指導、職業紹介の背景になっている理論は、ほぼ100年前アメリカで発生し、太平戦争後わが国に導入され、発展してきた理論が中心で、職業選択理論、構造理論、職業発達理論、新しいキャリア発達理論に大別される。この理論は、職業指導の創始者ともいわれるパースンズ(Parsons,F)の著書「職業の選択」(Choosing a Vocation 1909)によって提案された。職業指導、職業紹介とは次のことを実践することであるという。 ① 自分自身、自分の適性、能力、興味、希望、資質、限界、その他の特性を明確に理解すること。② さまざまな職業や仕事に関して、その職業に求められる資質、成功の条件、有利な点と不利な点、報酬、就職の機会、将来性などについての知識を得ること。③ 上記の2つの諸条件の関係について、合理的な推論を行い、両者のマッチングを行うこと。この理論においては、職業指導、職業紹介は具体的には次のようなプロセスを踏んで行われる。  ① 個人資料の記述  ② 自己分析  ③ 自分自身による選択と意志決定  ④ カウンセラーによる分析  ⑤ 職業の世界についての概観と展望  ⑥ 推論とアドバイス  ⑦ 選択した職業への適合のための援助この理論が公表されて以来、アメリカの職業指導、職業紹介、進路指導などの世界で、多くの研究、テストの開発、職業の内容の調査研究、職務分析、職業情報の開発などが活発に行われた。それはわが国にも導入され、今日に至っている。ペグの理論ともいわれ適材適所にこだわり過ぎる、人間と職業との関係を一面的、固定的、静的にとらえすぎる、現実の職業選択は「合理的な推論」によって行われるとは限らないなどの批判もある中で、今日にまで職業指導、職業紹介、進路指導に多くの貢献を残し、最も中心的な理論である。 この理論を補足する形で意志決定理論、社会的学習理論などが提案されている。構造理論の基本的な考え方は、人間と環境との相互作用をを重視する点にある。 すなわち、人間は常に多次元的な環境の中に存在する。単一な時限ではなく、物理的、社会的及び文化的な次元によって構成される環境である。またそれは時間的、空間的に変化する。個人はこうした環境との相互作用の中で興味や価値観などを形成し、行動し、生活する。この理論の基本は、このような個人と環境の相互作用の中で、個人は成長、発達する。職業

shokugyo-kyokai.or.jp



問10ー正答4【ややむずかしい】

正答選択肢4が「フロイト」となっている点で、これが不適切だと選びやすいが、各選択肢の記述はいずれも判断に難しい問題。
選択肢1〜以下のページのギンズバーグの章を参照。そのままの記述が載っている。

わが国職業紹介・職業指導の系譜 ―その過去、現在、未来― 第8回 | 職業・雇用関係情報等 | 一般財団法人 日本職業協会

これまで述べた職業選択理論、構造理論などは、ある時点に焦点をあてて、個人の職業選択を規定する要因やメカニズムを明らかにしようとする理論である。これに対して職業的発達理論は、職業選択や適応を長期にわたるプロセスとして理解しようとする。すなわち、ある時点での選択は、それまでその個人が生涯において行われてきたさまざまな意志決定の結果であり、かつ、それは次の選択に影響を及ぼす一つの意志決定になる。それゆえ、この理論では、選択の要因よりもその課程に焦点をあてる。 職業的発達理論は、1950年代にギンズバーク(Ginzberg,E.)、ミラーとフォーム(Miller, D.C. & Form,W.H.)、スーパー(Super,D.E.)などによって提唱され、その後多くの学者等によって継承されてきた。職業選択には、長い年月を通じての発達過程が見られることに着目し、これを理論化したのはギンズバーグ(Ginzberg,E.ら 1951)であると言われる。 彼は、経済学、精神医学、社会学、心理学からなる学際チームにより、青年期の在学生を対象とした職業選択に関する面接調査を実施し、その結果に基づき、職業選択に発達的な特徴が見られるとして、次の3点を指摘した。① 職業選択は、一般に10年以上もかかる発達的プロセスである。② 職業選択のプロセスは非可逆的である。一度ある特定の選択を行うと、後から変更しにくいものである。③ そのプロセスは、個人の欲求とその障害となる現実との妥協をもって終わる。そして職業選択には、次の3つの発達段階がある。空想期(生後~11歳)、試行期(11~17歳)、現実期(17歳~20歳台初期)。ギンズバークらは、その後の継続的な研究により、次の3つの命題(1972)を提示している。① 職業選択のプロセスは、成人前期で終わるわけではない。労働生涯の全期間を通じて存在しうる。② 職業選択の非可逆性は、当初考えていたより強いものではない。③ 当初用いた「妥協」という言葉は、「最適化」と置き換える。(1)スーパーの12の命題スーパーは、もともとギンズバーグの研究チームの一員であった。ギンズバーグが精神分析的自我の機能を中心に職業選択の発達過程を説明しようとしたのに対して、スーパーは、個人と環境との相互作用を重視する現象論的自己論の立場で独自の職業的発達理論を構築した。 スーパーら

shokugyo-kyokai.or.jp

選択肢2〜フォドラセックの職業発達のモデルの機械モデル(特性因子論はこれに含まれる)の記述から。以下の資料のP.22の表部分に記述があります。
選択肢3〜同じくフォドラセックの職業発達モデルの有機体モデル(スーパーの職業発達理論はここに含まれる)の記述から。
フォドラセックの職業発達モデルは各理論かの理論がどんな哲学のもとに唱えられているのかを整理しておきましょうという話だと思います。
選択肢4〜フロイトではなく、ハヴィガースト。

JILPT資料シリーズNo165からの出題が多く、このページでも参考にしていますが、全部は読む必要ないと思います。

0コメント

  • 1000 / 1000